Our Team
研究組織Core Project
計画研究分子デバイス統合によるミニマル人工脳の構築とその社会的イノベーション
メンバー
代表者
准教授 豊田 太郎
分担者
教授 東 俊一
准教授 礒川 悌次郎
准教授 田中 幹人
教授 村田 智
助教 濵田 省吾
概要
A01班(統合班)は、感覚(Sensing)・回路(Processing)・展開(Actuator)の分子デバイスをそれぞれ実装した3種のリポソーム(人工細胞と呼ぶ)を特定の順序に並べることのできるマイクロ流体デバイスを開発し,リポソームの配列に様々な分子刺激を印加して応答を自動記録できる操作性・定量性の高い統合実験システムを構築する.
また,実験データをもとに反応系のモデルを構築し,実験的研究と連携するとともに,リポソームを多数結合した大規模な人工脳のもつ学習能力の数理的検討を行う.これと並行して,市民参加型イベントや本プロジェクトに対するメディアの反応の分析等を通じて,分子サイバネティクスの倫理的・法的・社会的影響(ELSI)の科学技術社会論的研究にも取り組む.
ミニマル人工脳のための情報伝達分子デバイスの開発
メンバー
代表者
准教授 野村 慎一郎
分担者
教授 松浦 和則
助教 村山 恵司
准教授 佐藤 佑介
概要
本領域で開発するミニマル人工脳は,外から与えられるシグナル分子を受容・増幅するセンサ(S)リポソーム,記憶・学習反応を行うプロセッサ(P)リポソーム,他のリポソームと結合(シナプス)を形成するための分子アクチュエータ(A)リポソームで構成される.これらのリポソームは,人工レセプタを介して外部から与えられる刺激に応答し,次のリポソームへと情報を変換・伝達する.B01班では,これを実現するための分子デバイスとして脂質膜を介した分子情報伝達機構で,溶液の混合を前提としないものの開発を目指す.あわせて,繰り返し試行からの学習を実現するために,光クロックの照射により再利用可能(リユーサブル)な分子デバイスの設計を行う.
ミニマル人工脳のための記憶・学習分子回路の開発
メンバー
代表者
教授 中茎 隆
分担者
准教授 川又 生吹
研究員 小宮 健
助教 嶋田 直彦
概要
C01班では,ミニマル人工脳で条件反射機能を獲得するための情報処理機構の開発を行う.脳神経ネットワークにおけるニューロンのに相当する記憶・学習能力をもつ分子システムを実現するために,人工的に合成された核酸分子を用いた分子計算系を合目的的に設計する技術を開発する.具体的には,分子回路に繰り返し印加される微小な入力を増幅する機構,入力の印加履歴に応じて内部状態を記憶,更新し,条件反射を獲得する機構,学習反応を加速する機構の開発に取り組む.
ミニマル人工脳のための分子アクチュエーションシステムの開発
メンバー
代表者
教授 葛谷 明紀
分担者
講師 瀧口 金吾
助教 コビル アリフ
助教 上杉 薫
研究協力者 特別任命教授 遠藤政幸
概要
D01班では,ミニマル人工脳を構成する3種のリポソームのうち,変形により他のリポソームとの2次的結合(シナプス形成)を担うアクチュエータリポソームを開発する.具体的な目標として,リポソーム直径に相当する大突起の形成,光照射を用いた変形のリセット機構による伸長とその解消からなるアクチュエーションサイクルの実現,変形にともなう力を計測するシステムの構築を行う.
Publicly Offered Research
公募研究概要
Ⅰ期:2021年秋から参画されたメンバーです。Ⅱ期:2023年春から参画されたメンバーです。
メンバー
松林 英明(Ⅱ期)
馬渕 拓哉(Ⅱ期)
神谷 厚輝(Ⅱ期)
水内 良(Ⅱ期)
井上 圭一(Ⅱ期)
竹澤 悠典(Ⅱ期)
矢島 潤一郎(Ⅱ期)
佐藤 浩平(Ⅱ期)
田仲 真紀子(Ⅱ期)
笠井 倫志(Ⅱ期)
鈴木 勇輝(Ⅱ期)
千住 洋介(Ⅱ期)
大槻 高史(Ⅱ期)
井上 大介(Ⅱ期)
平 順一(Ⅱ期)
曽和 義幸(Ⅱ期)
林 真人(Ⅱ期)
飯野 亮太(Ⅱ期)
景山 義之(Ⅱ期)
宮廻 裕樹(Ⅱ期)
松永 大樹(Ⅱ期)
木賀 大介(Ⅱ期)
藤本 健造(Ⅱ期)
安原 主馬(Ⅱ期)
酒井 雄介(Ⅱ期)
平 順一(Ⅰ期)
水内 良(Ⅰ期)
矢島 潤一郎(Ⅰ期)
鈴木勇輝(Ⅰ期)
曽和 義幸(Ⅰ期)
今任 景一(Ⅰ期)
酒井 雄介(Ⅰ期)
林 真人(Ⅰ期)
佐藤 浩平(Ⅰ期)
石川 大輔(Ⅰ期)
松永 大樹(Ⅰ期)
宮廻 裕樹(Ⅰ期)
山田 鉄兵(Ⅰ期)
堀 豊(Ⅰ期)
木賀 大介(Ⅰ期)
井上 大介(Ⅰ期)
藤本 健造(Ⅰ期)
柳澤 実穂(Ⅰ期)
津金 麻実子(Ⅰ期)
小嶋 勝(Ⅰ期)
安原 主馬(Ⅰ期)
庄司 観(Ⅰ期)
三友 秀之(Ⅰ期)
森島 圭祐(Ⅰ期)
竹澤 悠典(Ⅰ期)
Common Base
共有拠点本領域の特色として,計画,公募問わず領域全体に各種のサービスを提供する4つの拠点を置く.
インテグレーション拠点
(東北大学)各班の技術を統合したデモンストレーションを行うとともに,マイクロ流体デバイスを用いた化学反応の評価システムを提供する.
人工核酸合成拠点
(名古屋大学)各班で必要とされる化学修飾付きの核酸配列配列をカスタム合成して提供する.
ペプチド合成拠点
(鳥取大学)各班で必要とされる40残基までのペプチド配列をカスタム合成して提供する.
単分子観察拠点
(関西大学)高い時空間分解能をもつ顕微鏡や各種の測定設備を備え,リポソームの内部の反応や膜面上の反応を一分子レベルで可視化するサービスを提供する.
Journalist in Residence
ジャーナリスト・イン・レジデンス概要
本領域では、「ジャーナリスト・イン・レジデンス(Journalist in Residence, JIR)」の取り組みを行っています。JIRとは、ひらたく言えば「ジャーナリストが、一時的な取材では無く、科学研究の現場に併走しながらコンテンツを作成する」試みです。JIRでは、ジャーナリスト側にとっても既存の視点にとらわれない深い取材ができ、研究者にとっても第三者視点からの質問によって刺激を受ける機会となります。本領域では、メンバーの全面的な支持のもと、3名のジャーナリスト/ライター/作家の方々をお迎えし、本格的なJIRを実施します。このプロジェクトで行われている研究は、まだ社会への実装には遠いかもしれません。しかしだからこそ、「この研究がもたらしうる倫理的・社会的・法的課題(ELSI)にはどのようなものがありうるのか」を、研究プロジェクト内外への取材を行いながら、批判的に、そして研究者とジャーナリスト、そして市民が一緒に考えていく機会にしていきたいと思います。
メンバー
森 旭彦
藤崎 慎吾
小宮山 亮磨