(当イベントは終了しました)
今回は分子ロボティクス研究会学生委員の企画により,「生体分子を利用して作成される人工システムデバイス」をテーマに,最前線でご活躍中の先生方にご講演を頂きます.
===== <研究会情報> =====
主催:計測自動制御学会システム・情報部門「知能分子ロボティクス調査研究会」
後援:科研費学術変革領域(A)「分子サイバネティクス」
日時:6月29日(水曜日 13:00〜15:10頃予定)
場所:ZoomのURLを追って連絡いたします.
参加費:無料
参加申し込み
*申し込みをされた方に6月27日(月)にZoomミーティング情報を配信します.入力されたメールアドレスを利用するため,入力ミスにはお気をつけください.
*なお、6月27日(月) 21:00までにZoomミーティング情報が届かない場合は、お手数ですが、下記<お問い合わせ>までご連絡ください.
===== <プログラム> =====
12:30-12:50 受付
12:50-13:00 開会の挨拶
13:00-13:50 講演1: 講師 森本 雄矢 先生(東京大学)
13:50-14:00 質疑応答
14:00-14:05 休憩
14:05-14:55 講演2: 講師 車 兪澈 先生 (海洋研究開発機構)
14:55-15:05 質疑応答
15:10頃に閉会予定
【講演1】
森本 雄矢 先生 (東京大学)
演題: 培養組織×デバイス:培養組織で動くバイオハイブリッドシステム
要旨: マイクロ加工・マイクロ流体デバイス技術を基軸としてバイオや医療などの異分野技術と融合することで、デバイスと細胞が組み合わさったバイオハイブリッドシステムの創出を目指している。開発したバイオハイブリッドシステムは、実験動物を用いない創薬開発などバイオ・医薬分野への応用だけでなく、生体特有の感覚・運動機能を利用したロボットやセンサへの応用も期待される。
本講演では、体外での細胞の3次元培養によって作られた培養組織と、培養組織とデバイスの融合による細胞機能を利活用可能なバイオハイブリッドシステムについて紹介する。
【講演2】
車 兪澈 先生 (海洋研究開発機構)
演題: 分子と遺伝子から再構築する人工細胞とその展望
要旨: 地球上のすべての生物は細胞を最小ユニットとして形成されている。しかしその細胞を形作っているのは分子であり情報である。つまり非生物から構築されているわけで、であればモノから生命現象を再構築することも理論的には可能だと考えられる。技術的困難さや細胞システムの不十分な理解のため、人類はこれまで生命創造には成功してこなかった。近年急速に発展している合成生物学では、ミニマムゲノムの構築や無細胞合成系、脂質膜形成法の進化により、今後数年以内の人工細胞の構築をほのめかしている。これまでに遺伝子発現系、ゲノム複製系、解糖系、脂質合成系、エネルギー生産系などが一部または全部、関連酵素や因子から再構築されている。これらを統合し、脂質二重膜のカプセルの中に分子と遺伝子を内包することで、細胞とニアイコールの人工細胞を創る研究の最新について紹介する。また、ヒトが生命を創造したときに待ち受けるパラダイムシフトについても考えていきたい。